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      「はいはい」
      台車を押して肥料運びをしている所長様をスタッフは生ぬるい目で見ていた。
      「ここ、何を植えるんだ」
      「これよ」
      「一重咲きの薔薇ね…」
      「ロサ・ニッポネンシス」
      「へ」
      「東洋原産なの」
      「薔薇ってあっちが多いって…」
      「元々は東洋の花。百合もね」
      「へー…いつ頃から」
      「何千年も前からよ」
      「あーなんだ、そんな昔からなんだ」
      「ロサ・アルバはここにしましょう」
      「何ソレ」
      「あらいやだ、ヨークの白薔薇の事よ、いやあねえ」
      「アー…そっか」
      「あとはね…見て、この設計図」
      「初夏から夏にかけてはいいけど、秋はどうするつもりなんだ、マージョリー」
      「そこがね…考えどころなのよね、ジゼルにも相談したのよ、園芸品種が少ない庭に園芸品種はやはりちぐはぐだって言われたわ」
      「なるほどね」
      「池とかは業者に任せたの」
      「そりゃまあそうだろな」
      「パパ、ママ、ランチ、支度出来たわよ」
      レイチェルの声。
      「おー今行く」
      「ああ、そうそう一種類だけ、園芸品種植えるの」
      「何」
      「ブラックプリンスよ」
      マージョリーはそう言って微笑んでいた。


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