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疎水(抜粋)
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「ぎゃあああっ」
土方の声。
「・・・まさか」
「うふっ、からかってみました」
泡吹いて倒れている土方。
「死に様のまんま、出て来りゃそりゃ気絶もしまさ」
「君は平気だね」
「人ぶった切って生きてますからね」
「彼も、ではないのか」
「そうですねぃ」
生前の顔。いくらか若い。
「あれ」
「せっかくだから」
「旦那には」
「そのうち、こっちに来るよ、彼は。生身はめんどくさいね」
「はあ・・・」
「そうだ、君によく似た女性もいるね、ここは」
「え」
「・・・嘘は言ってはおらん。見られたくないと思うておるようだが・・・伝言を」
「伝言」
「紙とペンを」
「へ」
差し出す手をじっと見る。
「触れられるとか手に出来るとか」
「出来ると思う」
沖田はメモ用紙とペンを渡した。その人は畳に座り、何か書き出した。
「これは文字か」
「文字でさ」
「これを頼みたいそうだ」
「どこに」
「墓石に」
「・・・わかりやした」
そのメモを撫でる沖田。それを見つめていた彼。暫くしてにこっと笑って起き上がった土方に手をふる彼。
「消えてくれないか、いや、その・・・」
「選んでみただけだが」
「何を」
「友にはこう言ってきた」
「へ」
「狭くてこっ汚いところか広くてむさ苦しいところかどっちかな場所だと思う、と」
「・・・口悪いな、王様」
「イングランド人は昔から口が悪い」
「本気で言ってやすか」
「とーぜん、冗談だ」
「オバケと馴染むな、総悟っっっ」
土方がそう叫んでいる。
「来た様だな」
「え」
「副長っ門番がっっっ」
平隊士たちの絶叫が聞こえた。ここはちなみに屯所の奥にある幹部たちの部屋なのだが。
「役に立たぬ衛兵だな、ここの衛兵は」
「いや、旦那相手では」
「白もじゃは強烈・・・身体というものは不便だな、なあ、白もじゃではなくて銀時」
くるりと振り向いて笑顔でいるな・・・よ、と思う間もなく、土方の横でニコニコしているのはミツバではないか。
「お、おねえさん、まで・・・」
ごっくん。ひっくひくひく。
「あら、坂田さん久しぶりね。いつもそうちゃんがお世話になっていますね」
そのお世話の言葉が心に痛いんですけど、お姉さん。横で王様は笑っているし。
「知っているわよ、だから気にしなくてもいいのよ」
気にしますって。お姉さん。腹抱えて笑い転げるなよ、王様。いい声でけらけら笑ってくれちゃってまあ。
「何だったら、もう少し若がえってあげようか、読者サービスに」
「いいですっ、ショタはもうほどほど・・・いやその」
「そうか、つまらぬ」
そうは言っても、ちゃっかり十四歳くらいのみてくれに変身してのけた。
「あ、ミルクティみたいな色」
プラチナブロンドではないが、明るい亜麻色の髪の少年がいた。
「こんなもので、どうだ」
「女の子みてえ・・・じゃなくて、だ」
「うふふ、私の正体が知りたいのだろう、そなた」
「そりゃまあ」
「あら・・・どこのどなたか解りませんけれど・・・坂田さんともお知り合いなの、十四郎さんは・・・」
そこでミツバが見えたらしい土方の顔色が見る見る青ざめていく。
「妻にしてもよいと認めたご婦人にその態度か、つまらぬ男だな」
「あら、いやだ・・・」
おっとりと笑うミツバに彼は微笑んでいた。
「違うのよ、十四郎さんは苦手なのよ」
「ユーレイが、か。ふむ、それで、死に様見せたら泡吹いてひっくりかえったんだな・・・」
「楽しかったみたいですね」
「それはもう、な、面白かったぞ。やはり、驚いてくれてなんぼだからな、オバケというかユーレイというか」
「そんな事で楽しむなっ・・・」
土方が言う。
「長年オバケやっていると実に退屈でな」
「だからといって俺で遊ぶなっ」
「そういえば、そなた・・・沖田とやらとよく遊んでいるではないか」
「へっ」
「アレが遊びって・・・」
「銀時、どうした」
「いや、何でも・・・」
バズーカで吹っ飛ばすのが遊びって・・・この王様、いったい何楽しんでいるのやら。
「あ、戻れないと俺」
沖田が今更気付いて呟いた。
「せっかくだからな、戻してやったはいいが、私が戻れなくなった」
「なにーーーーっっっっ」
これは坂田銀時の絶叫でした。ハイ。
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銀魂コラボ・・・・・。場所間違えている気がする・・・同人誌の見本だったような・・・