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白薔薇亭には料理長がいる。その料理長の元に世界中のありとあらゆる料理のレシピをせっせと届けている言わば影の料理長もいる。
「あんの馬鹿・・・」
エドワード四世もそう罵りたい人だ。料理長・リチャード・ネヴィルも影の料理長、リチャード三世もエドワード四世のわがままにふりまわされ、人生が思い切り狂っていた。そしてそのまま、人生を戦場で終えた事になっていた。なる寸前に時間移民して第二の人生を楽しむ事になったのだが・・・。このまま大人しくしたのでは気が済まない。で、二人はやらかしてくれた訳だ。ただ、この客はやばいと思った時はいくらか理性が働くと言うか、結局は兄ちゃん激ラブな弟、リチャード三世はヘタレながらもネヴィルを必死に止めたりもしたが・・・駄目なときは駄目だった。
「うるさいな、ちんちくりん」
「前よりずっとちんちくりんだから言わないでもらえません」
「そうだな」
小学生をいたぶる趣味はない。中身はともかく。だが、回りは外見を見る。なので、ネヴィルは黙った。ここはスーパーマーケットだ。
「今度は何にするの」
「そうだなー、まともなフレンチか、イタリアンにでもするか」
「魚介類見ないと」
「そうだな」
魚介類のコーナーに赴くと様々な食材が並んでいた。
「コレ、何」
「ミル貝ですよ、ぼっちゃん」
店員はそう言う。
「コレは」
「サザエです」
「ふーん、貝にも色々あるんだね」
「まあ、アサリをくれ。やはり今夜はイタリアンにしよう」
「毎度あり」
ネット入りのアサリ、エビ、イカ、タコなどを仕入れ、今度は野菜コーナーへ二人は向かった。
「ルッコラはいるよな」
「今夜は何なんですか」
「イタリアンです、イタリア料理。古代ローマの流れをくむ料理ですよ」
ほっ。ウォリック伯トマスはそっと溜息をついた。
「何だ、今日はまともなんだ・・・」
適応能力が一段と高くなった黒太子がつまらなさそうに呟いていた・・・。