「その服いい加減、捨てやがれーっ」
どたどたどた。今日も屯所は賑やかだ。
「ん、べーっ、だ」
あかんべして、さっさか逃げていく沖田。
「あー、もー…」
「トシ」
「あんだよ」
「諦めろ」
はあ。溜息。
「しかし、あの格好で帯刀するのはどんなもんかね」
「近藤さん、あの服のな…」
「なんだ」
「あのベルトにな…刀装着出来るんだよ、何故なのか知らねえけど」
「へ」
白い幅広の、腰の細さを際だたせるバックスキンのベルトが。
「提げ緒がな、取り付けられるもんだからな…」
「なるほど」
「なぜか俺をおちょくる時は必ず着ているんだよなあ…」
疲れる。しかもどこで覚えたのか、薄化粧までして。
「それでな、言うこと聞かせたかったら、万事屋呼べだとさ…」
「…。…。」
何でだ、と目で聞く近藤。
「マスターなんだとさ」
「誰が」
「万事屋が」
「デートしやしょうぜ、旦那、ちがった、マスター」
「もう勘弁して…」
銀時の腕にすがりついているアンドロイド風の女の子実は沖田総悟。すりすりと銀時の腕に頬をすりつけている。
「そーねー、デートしようねー…」
ぼんやりと言うしかない。副長さんはうるさいしね。でも、なんで俺が。と銀時は思うのだった。あのとき、この子のスカートの中なんかどうでもよかった隊士がいなかったというあの組織を憎むしかない。めくってみたら、豪華で繊細な下着で。黒いスパッツに三つ折りソックス。くらくら。頭痛。
「で、なんだっけ、その解除の言葉」
「それは書いてなかったすよ、だ…マスター」
「だーれーかーたーすーけーてー」
万事屋はそう呟いた。
「よう、万事屋」
副長登場。
「あー」
「そんなに嬉しそうな顔すんな、万事屋」
「だって」
「仕方ねえから、おまえに頼むことにした」
「なにを」
「それ、よろしくな」
それって何よーーーっと銀時は叫ぶのだった。
「だ、マスター、ねー」
「何」
「あのマヨ、どーやっていびりますかぃ」
「そーね、それがあったわね」
「ねっ」
にっこり。と言うことで。作戦会議。しかし、あまりにも外見と中身の落差に銀時は溜息をついた。それなのにーなんでこの子は…。俺、なの。涙、そして溜息。
おわり